最新のガジェット情報も気になりますが、少し前に発売された名機が、価格もこなれてきて狙い目になっている…なんてこともありますよね。
今かなり「おいしい」選択肢になっているのが、あのオーディオの名門「DENON」が約1年半前に発売した、完全ワイヤレスイヤホン「PerL Pro (パール プロ)」なんです。
発売当時は、自分の耳に合わせて音質を自動最適化する「Masimo AAT」という画期的な機能で大きな話題となりました。
「発売から時間が経ってるけど、性能はどうなの?」
「最新モデルと比べてどうなんだろう?」
「価格が安くなってるなら気になる…」
そんな疑問をお持ちの方もいるかもしれません。
結論から言うと、DENON PerL Proは、2025年5月現在でも十分に高性能であり、価格が発売当初の5万円台よりかなり落ち着いてきた2万円台の今、非常にお得感のある選択肢になっています!
この記事では、DENON PerL Proの色褪せない魅力と、”今”だからこそのおすすめポイントを詳しく解説していきます。
高品質なサウンドと多彩な機能を求める方にぜひチェックしてほしい一台です。
この記事では、実際に自分で購入して使用したレビューをお届けしてます。
- 自分の聴力に合わせた音質を求める方
└Masimo AATによる聴覚測定で自分だけのパーソナライズ音質を楽しめます。 - 高音質で音楽を楽しみたい方
└aptX Lossless対応など、高音質で音楽を楽しむことができます。 - 最新モデルにこだわらない方
└価格がこなれてきた高性能イヤホンを今ならお得に手に入れます。(2025年5月現在)
DENON PerL Proの概要
PerL Proってどんなイヤホン?
PerL Pro(パール プロ)は、DENONが発売している高機能な完全ワイヤレスイヤホンです。
医療技術を応用したパーソナライズドサウンド
最大の特徴は、医療技術を応用した個人の聴覚特性に合わせて音質を最適化する「Masimo AAT(Adaptive Acoustic Technology)」を搭載している点です。
パーソナライズドサウンド (Masimo AAT)は、専用アプリ「Denon Headphones」で個人の耳の聴こえ方(耳音響放射 OAE)を測定し、その結果に基づいてパーソナライズされたサウンドプロファイルを作成します。
これにより、一般的なイヤホンでは得られない、個人に最適化されたクリアで豊かな音響体験を提供します。
定評あるDenonサウンド
PerL Proの音作りは、定評あるDenonサウンドを基盤とし、サウンドマスターによる緻密なチューニングを経て、鮮やかさ(Vivid)と空間的な広がり(Spacious)を両立した、豊かなサウンドを実現しているのが特徴です。
10mm大口径ドライバーと空間オーディオ技術「Dirac Virtuo」により、まるでスピーカーで聴いているかのような臨場感を実現し、特に映画やライブ映像で迫力あるサウンドを楽しめます。
- パーソナライズドサウンド (Masimo AAT)搭載
- CDクオリティのロスレスオーディオを実現する「aptX Lossless」コーデックに対応
- 10mmのダイナミックドライバーと3レイヤーチタニウム振動板を搭載
- 適応型ハイブリッド・ノイズキャンセリング搭載
- Dirac Virtuoによる空間オーディオ搭載
- マルチポイント接続(2台同時接続)
- 長時間バッテリー(単体8時間 / ケース込み最大32時間)
- IPX4防滴性能
製品スペック
サイズ | 72.4mm × 30.2mm × 35mm |
---|---|
重さ | 充電ケース : 51.2g / イヤホン : 8g |
Bluetooth規格 | Bluetooth 5.3 |
対応コーデック | aptX Lossless / aptX Adaptive / aptX / AAC / SBC |
再生可能時間 | イヤホン : 8時間 / 充電ケース : 24時間 |
充電時間 | 充電ケース : 1時間 / イヤホン : 5分間の充電で1時間再生可能 |
充電端子 | USB Type-C |
ワイヤレス充電 | 対応 |
ノイズキャンセリング | 対応(適応型ハイブリッド・ノイズキャンセリング) |
外音取り込み | 対応 |
マルチポイント | 対応 |
自動装着検出 | 対応 |
専用アプリ | 対応 |
防水規格 | IPX4 |
操作 | タッチコントロール |
カラー | ブラック / ホワイト |
DENON PerL Proのレビュー
PerL Proをレビューしていきます。
パッケージ内容


- PerL Pro
- 充電ケース
- シリコン製イヤーチップ(XS/S/M/L)
- フォームイヤーチップ(1セット)
- ウイングアタッチメント(2セット)
- USB-A to C ケーブル
充電ケースとイヤホン本体のデザイン
充電ケースは、高級感がある落ち着いたマットブラック、さらに上品な手触りと指紋が付きにくい仕上げです。

天面の「DENON」ロゴは、派手さはないものの、しっかりと存在感があります。

カラーは、ブラックとホワイトの2色展開。

AirPods Proのケースと比較すると、若干大きさと厚みを感じますが、バッグに入れて持ち運ぶ分には、さほど気にならないサイズ感です。

実際の重さはイヤホンを含めて約69.5gです。

ケース前面にある、バッテリー残量や充電状態を知らせるLEDインジケーターは、その光が非常にやわらかいのが好印象です。

充電用のUSB-Cポートはケース背面に配置されています。

ケースを開けると、他に類を見ない「円盤型(ディスクシェイプ)」フォルムのやや大きめのイヤホンが視界に飛び込んできます。
よくあるイヤホンとは一線を画す、その独特なデザインはまるでヘッドホンかのようで、自然と「音も良さそう」って感じさせてくれます。

イヤホンとケースの間には、適度な隙間が確保されているため、指先をかけて取り出すことができます。

もちろんイヤホンはマグネットでしっかりと固定されているので、逆さにしても落下する心配はありません。

イヤホン本体の中央に「DENON」ロゴ、さらにイヤホン外周のリング部分は光沢のある黒クローム調仕上げが施され、高級感があります。

イヤホン表部分は、一般的なものより少し大きめですが厚みは薄く抑えられているので、装着時にはフラットな面が耳に軽く乗るようなスタイルになります。

イヤホン本体は片耳8.5g(左右合計17.0g)と、数字だけ見るとやや重めですが、フィット感が良いためか、装着していて重さが気になることはありませんでした。

イヤホン内側のノズル部分は一般的なカナル型イヤホンと同様で、耳栓のように装着するタイプです。

イヤホンの装着感
実際にPerL Proを装着してみると、フィット感がすっごくイイのに驚きます。
付属のイヤーチップとウイングアタッチメントとで自分の耳に合わせられるから、長い時間使っててもズレにくく快適に装着できます。
一方で、フィット感がとても良いので、人にによっては少し圧迫感を感じる方もいるかもしれません。
私自身も、長時間つけっぱなしにしていると、ほんの少し耳が気になって外すことはありますが、他のイヤホンでも長時間使えばあり得ることなので、個人的には特に気にするほどのデメリットではないと感じています。
イヤーチップとウイングアタッチメント
その付属のイヤーチップはシリコン製で、本体に装着されているものを含めて、XS、S、M、Lの4サイズが付いています。

Mサイズ限定ですが、スポンジのような感触のフォームイヤーチップも付属します。
こちらは標準のシリコン製より遮音性が高いため、ノイズキャンセリングの効果をさらに高めたい場合に試してみると良いでしょう。

耳へのフィット感を高めるウイングアタッチメントも、大きさの異なる2サイズが用意されています。
自分の耳の形状に合うものを選んで使うことができます。

タッチ操作はフルカスタマイズが可能
タッチコントロールは、タップエリアが非常に広ので、タップがしやすく反応も良好です。

デフォルトの割り当ては以下です。
Lをタップ | 外音取り込みモードの有効/無効 |
---|---|
Lをダブルタップ | 音声アシスタント |
Lをトリプルタップ | 未割り当て |
Lをタップ&ホールド | 未割り当て |
Rをタップ | 音楽を再生または一時停止して通話に応答する |
Rをダブルタップ | 次のトラック |
Rをトリプルタップ | 未割り当て |
Rをタップ&ホールド | 未割り当て |
デフォルトの操作は最低限の設定なので、専用アプリ「Denon Headphones」で、自分好みにカスタマイズするが前提のようですね!
左右それぞれのシングル・ダブル・トリプルタップ、そしてタップ&ホールド操作に、以下の割り当て可能です。
- 外音取り込みモードの有効/無効
- 外音取り込みモードの有効/無効および一時停止
- 音声アシスタント
- 音楽の再生/一時停止
- 音楽の再生/一時停止、通話の応答/終話
- 音楽を再生または一時停止して通話に応答する
- 次のトラック
- 前のトラック
- イコライザーの有効/無効
- 低音レベルを上げる
- 低音レベルを下げる
- 音量を上げる
- 音量を下げる
- 空間オーディオの切り替え
防水規格はIPX4
DENON PerL Proは防水規格は「IPX4」に対応しています。
これは多くの高機能ワイヤレスイヤホンで標準的に採用されている防水レベルで、日常生活での水濡れに対する備えとしては十分と言えます。
IPX4は、あらゆる方向からの飛沫による有害な影響がないレベルです。
水周りでの水しぶきや少々の雨に当たっても大丈夫なレベルですが、水中に沈めたりできません。
パーソナライズ機能は全自動
PerL Proは、何と言っても「Masimo AAT」によるパーソナライズ機能です。
他社ブランドにもパーソナライズ機能を搭載したイヤホンは見られますが、その多くは、いくつかの音源をユーザーが試聴しながら、好みや聞こえ方に応じて手動で音のバランスを調整するタイプが占めています。
それに対してPerL Proは、アプリの指示に従って様々なテストトーンを聞くだけで、聴覚測定からサウンドプロファイル作りまでを「完全に自動」で行い、しかも驚くほど正確に一発で理想的なサウンドプロファイルを作成してくれます。
この手軽さと正確なパーソナライズ機能こそが他のイヤホンとの決定的な違いであり、発売から時間が経過した現在(2025年5月)も、その価値は全く色褪せていません。
パーソナライズするには、「Denon Headphones」アプリ内のプロファイル作成の「開始」をタップすれは始まります。

まずフィットテストが始まるので、画面の左右チェックマークが緑になるまで、イヤホンを前後にひねるなどして、耳にぴったりとフィットする位置に調整します。

イヤホンの位置調整が完了すると、左右のイヤホンから「ピロロ、ピロロ♪」みたいな電子音が鳴りパーソナライズが始まります。
ただ、この音が正直ちょっと大きめで、初めてだと驚いて「おゎっ!」ってなるかも(笑)。
でも、パーソナライズ自体は約1分程で終わるので、ここはじっと終わるのを待ちます。

パーソナライズが完了したら、ホームメニューから「パーソナライズ済」をタップすれば、聴覚プロファイルが適用されたサウンドで音楽を楽しむことができます。

イコライザーと空間オーディオ
「イコライザー」は、パーソナライズ機能で最適化された音質が調整できるため、さらに自分好みのサウンドへと細かく作り込んでいくことが可能です。
イコライザー画面下部にある「低音モード」は、低音域を調整できるスライダーです。
これで低音域を強調するとサウンドに深みが増し、臨場感がより豊かになる印象です。

「空間オーディオ」は、より広がりのある立体的な音場に変換してくれるモードです。

特にライブ音源や、映画などの映像コンテンツで効果を感じやすい印象で没入感の高い体験ができます。
なお、ヘッドトラッキングには対応していません。
ニュートラルモードの音質
パーソナライズを適用しないニュートラルな音質は、特定の音域が極端に突出することはなく、全体的に自然でフラットに近い音質バランスの印象です。
その反面、音の抑揚やダイナミズムにやや欠け、空間的な広がりや低高域の伸びやかさには物足りなさを感じます。
このニュートラルからパーソナライズ済みに切り替えて聴くと音質は一変し、まるで別のイヤホンになったかのような劇的に音質が向上します。

ノイズキャンセリングはマイルドな効き方
PerL Proは、周りの音の状況を常にチェックして、ノイズキャンセリングの効き具合を、常に最適な状態に自動で合わせてくれる「適応型ノイズキャンセリング」を搭載しています。
この機能のおかげで、電車内やカフェのような異なる環境でも、その都度自分で設定する必要がなく、常に最適な静寂が得られるので快適に使えます。
実際には、BoseやSonyのような周囲の音が『スッ!』と消える、強力なノイズキャンセリングとは対照的に、圧迫感が少ない自然な効き方と、音質への影響の少なさといった「質」の高さが際立っています。
その効き具合は比較的マイルドで、環境音を適度に抑制しつつも、周囲の騒音はしっかりと遮断してくれるといった印象です。
特に電車の走行音やエアコンの動作音といった低いノイズはしっかりと抑えられ、ほとんど気にならないレベルまで低減されます。
中高音域のノイズは完全に消えるわけではなく、ある程度認識できるレベルで残りまが、音楽を再生すれば、ほとんど気にならないレベルまで抑えられる感じです。
「外音取り込み」に関しては、他メーカーのイヤホンにも見られる、やや機械的に増幅されたような印象ですが、比較的自然で周囲の状況を把握したり、短い会話をしたりするには十分なレベルです。

使い勝手もイヤホンのタッチ操作で簡単にモードを切り替えられ、再生音も2段階くらい下がるので、レジでの会計時などにサッと対応できますし、音楽を聴きながらでもアナウンスなどを聞き逃したくない時に便利です。
バッテリーは長時間リスニングにも対応
PerL Proのバッテリーは、イヤホンだけでも最大8時間の連続再生が可能、しかも、充電ケースを併用すれば最大32時間、これだけ使えれば、しょっちゅう充電しなくて済みますね。
急速充電にも対応しているので、イヤホンをわずか5分間充電すれば約1時間の再生ができるので、急なバッテリー切れのときは助かります。
さらに、Qi規格のワイヤレス充電にも対応しており、充電パッドの上に置くだけで手軽に充電できるため、ケーブルを抜き差しする煩わしさがないのは大きなメリットです。

マルチポイントの切り替えは良好
スマートフォン、タブレット、PCといったBluetoothデバイスを2台まで同時に接続できる、今やワイヤレスイヤホンの定番機能となりつつあるマルチポイント接続にも対応しています。
スマートフォンやPCなど、2台のデバイスを同時接続しておくことで、デバイス間の切り替えが手間なくスムーズに行えます。
マルチポイント機能とは、複数のデバイスに同時に接続できる機能です。これによりスマートフォンやパソコンを同時に接続し、簡単に切り替えて使用することができます。
アプリの主な機能
「Headphones」アプリは、イヤホンのバッテリー残量確認、サウンドプロファイル追加や変更、ノイズキャンセリングモード、外音取り込みモード、モードオフの切り替えなどを行うことができます。

ホームメニュー
- ノイズキャンセリング オン/オフ
- 外音取り込み
- サウンドプロファイル
- ニュートラル/パーソナライズ 切り替え
- 空間オーディオ オン/オフ
- マルチポイント オン/オフ
- タッチコントロール設定
設定メニュー
- モード変更
- 自動一時停止の動作
- EU音量制限 オン/オフ
- ハイゲイン・モード
- ボイスプロンプトの音量
- 音声言語の変更
ホームメニューの項目は前述の通りですので、ここでは設定メニューの項目について解説します。

モード変更
2つの動作モードを選んで使うことができます。
- パフォーマンスモード:マルチポイント、ノイズキャンセリング、外音取り込みモード、および空間オーディオを有効にして動作するモードです。
- 低電力モード:マルチポイント、ノイズキャンセリング、外音取り込みモード、および空間オーディオ機能を無効にして動作するモードです。
バッテリー消費を抑えて使用できる機能もあるようですが、個人的にはあまり活用する機会はなさそうです。
自動一時停止の動作
イヤホンを耳から外した際の、動作を設定することができまはす。
- 自動一時停止をしない
- 片耳のイヤホンを外したときに一時停止する
- 両方のイヤホンを外したときに一時停止する
EU音量制限 オン/オフ
これは、ヨーロッパにおける聴覚保護のための音量規制に対応するための設定のようです。
ハイゲイン・モード
ハイゲインモードはイヤホンの音声出力を6dB上げることができます。
DENON PerL Proのまとめ
この記事では、「DENON PerL Pro」についてご紹介しました。
発売から約1年半が経過した今も、このイヤホンの核心的な魅力である「Masimo AAT」による音質パーソナライズ機能は、今なお他のイヤホンとは一線を画す存在です。
そして何より、価格が発売当初よりも落ち着いてきたことで、かつてはハイエンドモデルとして少し手を出しにくかったモデルが手の届く範囲に入ってきました。
「高性能イヤホンは欲しいけど、最新モデルは高すぎる…」
「どうせ買うなら、自分にとって最高の音が出るものがいい!」
そう考えているなら、DENON PerL Proは最高のコストパフォーマンスを発揮してくれる、非常に賢い選択肢となるでしょう。
気になった方は、ぜひ現在の価格をチェックして、この「あなただけの音」体験を手に入れてみてはいかがでしょうか?
きっと、あなたの音楽ライフが、これまで以上に豊かになるはずですよ!
最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事は個人の感想に基づいています。製品の仕様や価格は変更される可能性がありますので、最新の情報は公式サイト等でご確認ください。